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2006年11月13日 (月)

All things must pass

今日92歳になる患者さんから、凄い話を聞いた。

終戦時、特攻隊の生き残りとして帰還した旦那さんは酒乱だったらしい。ある日、膝に6歳になる長男を抱っこしたまま酒を飲んで酔っ払い、その長男を殴って死なせたらしい。その後旦那さんは43歳で脳卒中で亡くなり、以降その患者さんは女手一つで他の3人の子供を育てらしい。

最近昔の自分の日記を見つけ、読むのが楽しみで、その当時を振り返って外来で僕に教えてくれた。そのときの不満や、怒りや、悲しみを超越して淡々と、むしろ慈しむようにその当時の話をしてくれた。とにかく終戦時は食べるものがなくて、姑、小姑にいじめながらなんとか食料を確保するのが大変だったと、さらりと懐かしむように笑って話してくれた。

その患者さんは、呆けているわけでもなく、明るく、凄く前向きなお婆さんだ。自分は100歳まで生きると明るく笑って冗談を言う。 多くの家族、孫、その子供に囲まれて幸せそうで、何で外来でそんなことを僕に言ったのかわからないけれど、、、凄いことだ!

ジョージハリスンのソロの名曲:all things must passは僕が高校の時、聴きまくった同名アルバムのタイトル曲で、好きで卒業文集の寄せ書きで僕が書いた言葉だが、どんなに辛いことでも、全てのものは、それは過ぎ去っていく。残されたものは、その先どう生きるか?が問題だと思う。

それにしても?その旦那さんは捕まらなかったのだろうか?ドサクサの時代で法的に裁かれることはなかったにしても家族や、近所の人から非難されなかったのだろうか?

あばあさんに聞いてみたかったが、黙って聞き入ってしまった。

凄すぎる!

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